自然志向システムキッチン エコ・サポートの使用材について部位 別に説明します。
各部位は部材集に閉じこみの仕様と重複しますがそのまま記載します。
現在のエコ・サポートは100%エコロジーではありません。ですが100%エコロジーにしたいと考えている、
自然志向システムキッチンです。

1 ボックス( 箱 )本体 棚板 抽斗内箱 台輪 フィラー 幕板
 

使用材  スギ台形集成材、又は、ヒノキ台形集成材 t20 これは伐採林の間伐を促進するために間伐材を使用することとしました。そのため各使用材には節があります。台形集成材であるために部材の接合部(フィンガージョイントを含む)がみえます。又、部材の接合には水性高分子・イソシアネ-ト系接着剤を使用しています(接着剤の特性については別 紙「製品安全データシート」参照)。 ここまでは集成材製作工場での製作です。
家具工場ではこの台形集成材を必要な寸法に切断し、妻板、側板、棚板、抽斗内箱などを造ります。背板のみはシナ合板(FC0)を使用しています。これはボックスの膨張、収縮対策で箱全体がこのために壊れないようにしています。吊戸棚など重い食器などを収納して高いところで箱が壊れてしまったら大変な事故につながるからです。工場にて厚さ20@のパネルに切断され、サンディングや必要な加工をしてボックスとして組み立てられます。また、クックトップ下のボックス抽斗の底板はステンレス貼りとしていますが、オプションでその他のボックスにもステンレスを貼ることができます。この接着に使用する接着剤は未定です。  

構 造  スギ、ヒノキいずれかの台形集成材パネルを所定の寸法に切断加工して、木ダボにて接合組み立てをします。このとき木ダボとボックスの接着面 に酢酸ビニール重合体水性エマルション接着剤を塗布して接合します(この接着剤の特性については別 紙「製品安全データシート」参照)。 この構造はこのキッチンの基本的な箱の組み立て方です。  

塗 装  加工が終わり組み立てられたボックスは塗装工場にて塗装を施し完成しま す。塗装の工程は#240のサンディングの上、自然塗料(天然油脂塗料) ドイツ・オスモ社製ウッドワックス(#3101)2回塗りです。又、ご希 望の方には荏ゴマ油2回塗りの仕様を検討中です。ドイツ オスモ社のウッ ドワックスは同業他社から溶剤が混入されているとの噂が流されているよ うですが、確認されていませんし、その証拠も提示されていません。私ども ではリボス社、アウロ社のものでも使用できるのですが、それよりも柿シブ 塗りや荏ゴマ油塗りを実用化するのが先決と考えます。現在柿シブ塗りと荏 ゴマ油塗りも塗装の仕様に加えることを検討中です。

2 扉 本体 化粧パネル( デザインはJタイプ Cタイプの2種があります)  

使用材  スギ、ナラ、サクラ、カエデの4種の樹種があります。現在、ヒノキも検討中です。全ての樹種について価格を決定していませんが近日中には決定する予定です。又、近くの山の木でキッチンの扉を造ることができればとも考え、適当な材料が手に入れば検討をする用意があります。ただし、その材料の価格が送料も含め適切であることと加工後に変形や割れ、限度以上の収縮・膨張をしないことが原則となります。天然木であれば節、割れ、入り皮などの大きなものがないこと、乾燥していること(含水率で12%以下のもの)が条件となります。又、樹種によってはそり、狂いなどの性質が著しく適さないものもあります。デザインは日本的なデザインのJタイプと洋風デザインのCタイプがあります。  

構 造  使用材全てが無垢材のため吸湿時の膨張を考え、框組・鏡板構造としています。鏡板はJタイプ、Cタイプともに無垢材の接ぎ合わせ構造で部材を接着剤(水性高分子イソシアネ-ト系)で接合しています。框は木製ダボにて前出の酢酸ビニール重合体水性エマルション接着剤で接合しています。(いずれの接着剤も特性は別 紙「製品安全データシート」参照)  

塗 装  基本的にボックスの塗装と同じ仕様です。扉はボックスより汚れやすいので、ボックスより多めに塗料をのせます。ボックスと同じように荏ゴマ油、柿シブ塗りを検討中です。このうち荏ゴマ油は独特の臭いがあり、好まれない場合もあると思います。又、安価で経済的であるものの乾燥の速度が極端に遅く、冬季に納品に間に合わない場合も出てくることが予測されます。荏ゴマ油を選んだ人はジーット待たねばならないことと納品後しばらく独特の臭いとのお付き合いが必要です。柿シブにも独特の臭いがありますが荏ゴマほどではありません。乾燥も荏ゴマより早く扱いやすいのですが、塗料そのものに色があり、透明な木目を感じさせる仕上がりではなく、不透明な黄色からこげ茶色の着色になります。

3 カウンター (ステンレス製,木製)

使用材  ステンレス製と木製の2種を準備できますが、本キッチンはステンレス製 が標準です。木製カウンターはオプション扱いとなります。これは木製カウンターが通 常の手入れでは5年から10年で寿命がきてしまうためと1枚板のカウンターでは高価なものになってしまいます。シンクがオーバーカウンタータイプになってシンク周りが汚れやすくなってしまうのもこのタイプの欠点でしょう。経済性は集成材を使用することで少し解決しますが、それよりもステンレス製のカウンターを使用することで多くのことが解決できると思います。ステンレスは現在リサイカブルではありませんが10年くらい後には再処理可能になると考えています。ステンレスカウンターの欠点はカウンタートップの裏打ち材として合板が使用されることです。ただ今、メーカーに合板をFC0等級のものに替えるよう交渉中です。        

ステンレスはJISに定めるSUS304製、厚さは0.8@、シンクは自動熔接の一体構造です。バックガード、フロントエプロンもカウンタートップと一体構造で継ぎ目はありません。        

木製カウンターはタモ材、ナラ材の集成材で、キッチン本体でなく水や火のかからないカウンター部分に使用します。厚みは30@程度で使用します。この場合もオプション扱いとなります。集成材の接着剤は水性高分子イソシアネ-ト接着剤を使用します。  

構 造  ステンレスの一体成型構造です。L型カウンターの場合は2枚のカウンターをボルトにて接合します。コの字型プランの時も同じようにもう一枚のカウンターを接合してコ型を造ります。この場合のバックガードは熔接して背面 全部に取り付けます。 フロントガードは直線タイプの場合は丸型、角型の2種がありますが、L型、コの字型では角型の1種だけになります。バックガードはカウンター一体構造の高さ50@です。フロントガードは同じくカウンターと一体構造です。木製カウンターはオプションですが形状はステンレス製と基本的に同じです。  仕上げ : ステンレスですので特に仕上げはかけませんが、細目のヘアライン仕上げが標準です。塗装は一切かけません。木製カウンターの場合はボックス、扉と同じウッドワックス仕上げです。

4 化粧パネル  

使用材  
扉同材、同仕様、同塗装

5 サイドパネル

使用材  突板合板(FC0)両面貼り。小口は厚突板テープ貼り  

構 造  心材は雑木集成材、両面突板合板(FC0)貼り  

塗 装  扉同仕様です。  

6 シンク  

使用材  JIS定めるSUS304。基本的にステンレスカウンターと同じです。 排水トラップは塩ビ製を使用しています。大口径トラップはステンレス製網カゴ付きです。機能シンク4種、巾300から930まで4種、ホーローシンク2種の計10種があります。  

構 造  同上ステンレス材の深絞り製法によります。  

仕上げ  バフによる研磨仕上げです。  

7 金物類  

丁 番   ムラコシ精工 MA−氈i105゜開き) MA−(150_開き) 150_開きはコーナー吊戸棚に使用します。スチール製クロームメッキ仕上  

スライドレール スチール製焼付け塗装仕上げ(ムラコシ精工製)3/4スライド  

棚ダボ  スチール製10φ クロームメッキ仕上げ  

取っ手  木製(カエデ材)ウッドワックス塗装ハンドル取っ手 その他アルミ製 ハンドル取っ手、真鍮製クロムメッキハンドル取っ手がありますが、ステンレス製取っ手、真鍮製取っ手も使用することができます。

8 その他   

ガラス  透明ガラスt3 面取り加工はありません。  

防虫パッキン  使用していません。 


終わりに  以上、エコ・サポートの仕様について説明しましたが、私どもは現在のこの仕様につい て満足はしていません。私どもがこの製品を開発するにあったて思い描いたイメージと少 し違った出来上がりに落ち着きそうだからです。少なくとももう少しエコロジーの度合いの高いレベルのものをイメージしていたからです。
 製品の開発途上でいろいろな勉強をさせていただいたのですが、家具・キッチンの工場というものは昔の技術の残っている建築の現場とは違って技術の革新の進んだ現場であり、古い昔ながらの技術はもう残っていない世界だったのです。たとえば、一昔前、木材の接着に使用していたニカワは現在それを使える職人はもういないし、使えたとしても価格的に高価なものになってしまうのです。
また、こんなことがありました。何処から聞いてこられたのか、結構有名なデザイナーのところで修行をされた家具デザイナーが私のところに来られて「家具を造らせてほしいと」、 昔のままの技術で、昔ながらの材料と工法で製作できると。私は理想とする工場が見つかったのだと有頂天になりました。それもたったの3日間でおわりました。エコ・サポートの部材の数点を見積もってもらったら、とんでもない高価な金額の見積りだったからです。
 私どもはこのエコ・サポートは長い時間をかけて開発するものと覚悟することにしました。いくら望んでも理想とするものに近付かないのなら、もっと時間をかけようと。時間を1つ1つにかけて解決していこうと。もっとたくさんの人の意見も聞いて、独りよがりではない、多くの人が創り上げたと実感できるキッチンを造ろうと思うようになりました。又、キッチンを手始めにもっと多くの生活の道具を自然な材料で造ること、自然住宅を造ることも時間をかけて着実に進めていきたい。そして、街の何処ででも自然な住宅や暮らしの道具が安心して買い求められるようになることを望んでいます。

別紙「製品安全データシート」参照 につきまして部材表を含めた資料に添付されております

 
松岡憲司
自然な暮らしを応援します